現場を変える新世代施工のスタンダード、ICT建機とは?

2025
08
06
416
ICT建機って、どんな機械?
ICT建機って、どんな機械?

かつて自動車を運転する際は、紙の地図を広げて「今どこを走っているのか」「道はあっているのか?」を確認しながら進んでいました。しかし現在では、カーナビが自分の位置やルートをリアルタイムで示してくれるので、その案内に従って運転すれば迷うことなく目的地に到着できるようになりました。建設機械もまた、同じような進化を遂げています。

従来の施工では、作業員が紙の図面を確認しながら「丁張(ちょうはり)」を設置し、それを基準に作業を進めていました。一方、現在のICT施工では、建設機械にGNSS(衛星測位システム)による位置情報を受信するアンテナや姿勢センサーを装着することで、建設機械自身の位置や姿勢をリアルタイムに把握できるようになっており、経験が浅くても複雑な段取りを減らし、設計図通りに施工ができるようになります。このような技術を活用する建設機械を「ICT建機」と言います。

施工履歴データ取得

従来施工(オペレータ+作業員+丁張)

ICT施工(オペレータ)

CT建機の仕組みとは?
ICT建機の仕組みとは?

ICT建機は、GNSSアンテナ(GPS衛星位置情報などを受信)で位置を把握し、バケットやブレードの傾きをIMUセンサー(姿勢センサー)で検知し、モニター画面に3次元設計図と現在位置を表示することで、オペレーターが「今どこを施工しているのか」「どこを施工すべきか」を視覚的に確認しながら作業できるようになっています。

ICT建機の構成

ICT建機の構成

ICT Construction Image

※Smart Construction 3D Machine Guidanceの構成

ICT建機の分類
ICT建機の分類

ICT建機は、大きく「マシンガイダンス(MG)」「マシンコントロール(MC)」の2つのタイプに分けられます。

 

マシンガイダンス(MG)

マシンガイダンス(MG)

建設機械の刃先位置と目標形状である3次元設計図をモニターに表示します。オペレーターは、モニターを確認しながら操作を行い、刃先を目標形状どおりの位置に合わせて施工することができます。

 

マシンコントロール(MC)

マシンコントロール(MC)

建設機械の刃先位置と目標形状である3次元設計図をモニターに表示し、その形状に沿ってブームやアームを自動制御します。設定した目標より深く掘ろうとすると自動で停止するため、運転に慣れていない方でも効率的かつ高精度に施工できます。

ICT建機がもたらす効果
ICT建機がもたらす効果

ICT建機は、刃先の位置や目標形状がリアルタイムで見えるため、高精度な施工を行うための段取り(丁張や墨出しなど)を減らすことができます。これによりさまざまなメリットが生まれ、現場の生産性・省人化・安全性向上に大きく貢献しています。

マシンコントロール(MC)

生産性向上

BEFORE
従来の施工では、丁張や墨出しに加え、ズレや過掘りを確認するために、手元作業員やオペレーター自身が作業の手を止めて進捗を確認しなければなりませんでした。
Beforeのイメージ
AFTER
刃先の位置や目標形状をモニターに表示できるため、オペレーターや手元作業員による丁張の設置や墨出しの確認作業を大幅に削減できます。これにより施工を止めずに正確な作業を行え、従来よりも短期間で仕上げられます。
Afterのイメージ

省人化

BEFORE
従来の施工では、丁張や墨出しの段取りに作業員が必要で、オペレーターを補助する手元作業員や、積み込みを記録する作業員も必要でした。つまり、作業の多くを人力に依存せざるを得なかったのです。
Beforeのイメージ
AFTER
目標形状や刃先の位置が常にモニターに表示されるため、従来のように丁張や墨出しを細かく設置・確認する必要が大幅に削減されます。さらに、ペイロードメータ機能によって積み込み時の重量が自動で計量・記録されるため、人による手書き作業や記録作業をほとんど行わずに済みます。
Afterのイメージ

安全性向上

BEFORE
従来の施工では、手元作業員が建設機械のすぐそばで作業することが多く、その結果、建設機械との接触事故が発生するリスクが非常に高くなっていました。
Beforeのイメージ
AFTER
省人化により建設機械の周囲で作業する人が減り、現場の安全性が向上します。さらに、万が一、人や物が建設機械の周囲に入った場合でも、衝突検知ブレーキシステムにより自動で作業を停止し、事故を未然に防ぎます。
Afterのイメージ

ICT建機にはさらなる価値があります
ICT建機にはさらなる価値があります

ICT建機のもう一つの大きな価値は、施工中にさまざまなデータを自動的に記録できる点にあります。たとえば「どこでどれだけ掘削したのか」「どのダンプに、どれだけ積み込んだのか」といった情報を、稼働のたびに自動で記録してくれるのです。つまり、ICT建機は「施工を支援する機械」であると同時に、「データを収集する機械」でもあります。

どこでどれだけ掘削したのか

建設機械に装着されているIMUセンターから、刃先やブレード、車体の動きを読み取り、3次元座標を持った「施工履歴データ」を自動生成します。

どのダンプに、どれだけ積み込んだのか

積み込み作業中の油圧やアームの動き、傾きなどをセンサーで常時取得し、油圧ショベルではバケットに積載した重量を自動で計量・記録できます。このバケット積載量を計量する機能は「ペイロードメータ」と呼ばれます。

今やICT建機は、ただの操作支援ツールではありません。施工中に価値あるデータを蓄積し続ける、いわば「施工情報の収集ツール」です。

 

そして、そのデータを活かすことが重要です。言い換えれば、ICT建機の本当の価値は、「データをどう使うか」にかかっているのです。ICT建機のデータを使いこなせれば、すべての現場で利用できるツールになります。

 

「で、これを使うとどんな価値があるの?」「現場でどう使えるの?」と思われたみなさま、 関連記事(画面下部) にて、ICT建機のデータが施工にどのように付加価値を生み出すのかをご紹介します。

Heat Risk Management
おすすめの製品
Logistics and Warehousing Industry

掘削した軌跡が、データになる。精度の高い掘削と施工履歴の自動記録で、施工管理や施工証明を簡単に。

Emergency Response Procedures

動いた分だけ、成果が見える。施工履歴を高精度に記録。品質管理や進捗確認がスムーズに。

Construction and Civil Engineering Sites

メーカーやサイズを問わず、一般的な油圧ショベルがICT建機に早変わり。後付けで簡単に導入でき、掘削精度を高めながら施工履歴を自動で記録。

Manufacturing Plants

一般的なブルドーザやあらゆる車両に装着できるマシンガイダンス。後付けで簡単に導入でき、施工履歴を自動で記録。

Data Analysis and Reporting

施工履歴をWebアプリで確認。どこからでも施工進捗や出来高をチェックでき。関係者への報告や共有がスムーズに。

営業支援センターへの連絡はこちら
営業支援センターへの連絡はこちら