正確な土量把握と精緻化した施工計画による土配管理

シミュレーションによる施工計画の最適化と現場連携が実現する工程回復とコスト削減。

今井産業株式会社は、島根県を拠点に、土木・建築工事、不動産業、リサイクル事業を展開する総合建設会社です。地域社会への貢献を重視し、豊かな自然資源を活かして、持続可能な未来の実現を目指しています。工事技術や不動産開発、環境保護を通じて、地域と共に成長し続ける企業です。

所在地

島根県、日本

区分

元請

工種

道路工事

課題

複数の施工会社が関わる大規模な土木工事では、定期的な土配進捗会議で各社がダンプトラックの台数を基に進捗報告を行っています。しかし、こうした報告方法では、土砂搬出を予定していた現場が急遽対応できなくなったり、受け入れ可能だった現場での受け入れができなくなったりするなど、現場間の連携がうまくいかず、工事の中断を余儀なくされることが多々ありました。

こうした状況を受け、島根県の総合建設会社である今井産業株式会社(以下、今井産業)は、自工区だけでなく他工区とも正確な情報を共有し、全体のムリ・ムダをなくして生産性を最大化するため、より精度の高いデータ共有と進捗管理の必要性を強く認識しました。

しかし、従来の図面を用いた情報共有では、いかに高精度なデータが提供されたとしても、施工現場の実態やそのダイナミックな変化を十分に伝えることが難しく、関係者間で認識のズレが生じるリスクがありました。

解決策

今井産業は、最初に「Smart Construction Simulation」を用いて施工シミュレーションを実施し、自工区の施工計画の妥当性を検証改善した計画を作成しました。具体的な取り組み内容はこちら ←)さらに、改善計画をより精緻化するために、ダンプトラックの運搬実績データを取得した上で再度シミュレーションを行いました。具体的な取り組み内容はこちら ←)その後、土量進捗の実績とシミュレーション結果を発注者、協力会社、及び搬出先の現場監督を交えた進捗会議にて共有し、相互に確認しながら再計画時のダンプトラックの台数を調整しました。 このように、正確な情報を動画やグラフなどイメージしやすい形で共有することで、施工におけるムリやムダを削減し、より効率的な作業計画の策定が可能になりました。

8月初旬に実施した進捗会議では、6月と7月の雨天の影響によりダンプトラックの運搬実績が計画を下回ったため、場内ルートAとルートBのダンプトラックの台数をそれぞれ4台から5台に増やし、再度シミュレーションした結果をもとに工程を回復することで合意しました。精緻化した再計画に沿って施工を進めた結果、シミュレーション結果通りの施工土量で順調に進行することができました。

また、10月から開始する場外搬出を含めたダンプトラック台数の適正化について検討を行いました。検討したのは、以下の3つのパターンです。

・パターン1
場内7台・場外搬出5台の計12台でシミュレーションを実施。必要日数は54日、1台あたりの日運搬量は138㎥、コストは約2,910万円と算出されました。

・パターン2
場内6台・場外搬出5台の計11台でシミュレーションを実施。必要日数は55日、1台あたりの日運搬量は160㎥、コストは約2,585万円と算出されました。

・パターン3
場内5台・場外搬出5台の計10台でシミュレーションを実施。ダンプトラックの台数は最も少なくなるものの、必要日数は最長の62日。しかし、ボトルネックとなっていたダンプトラックの待機時間が削減され、1台あたりの日運搬量は最も高い169㎥となり、コストは最も低い約2,400万円と算出されました。

この結果、「パターン1」と比較して「パターン3」では68台分(人・日)の省人化と510万円の工事費削減が実現できることが確認できたため、場内・場外搬出ともに5台ずつ、計10台で運搬する計画を採用しました。

成果
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68台(人・日)の省人化 
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510万円の工事費削減
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ICT施工StageⅡの予実管理「(1)掘削・盛土工程における工程進捗管理による実工程に適した資機材等調整」に該当
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ICT施工StageⅡの予実管理「(2)掘削・盛土工程における工程進捗管理による実工程に適した土配管理(複数現場)」に該当
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ICT施工StageⅡの参考項目Ⅰ「データに基づく工程の立案による施工計画の精緻化」に該当する取り組みを実施
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