デジタル管理により、施工日数30%削減・人件費10%削減。
鈴与建設株式会社では、高度化施工の時代からICT(情報通信技術)の導入を進めてきましたが、自動的に収集されるデータの有効活用という点で課題を抱えていました。過去のプロジェクトで蓄積されたデータが、必ずしもその後の類似プロジェクトに迅速に活用できる状態ではなかったのです。また、現場においては、従来の測量作業が作業員の身体的・精神的な負担となっており、効率化が求められていました。さらに、複雑な現場情報を関係者間で共有する際、口頭や図面だけでは伝わりにくく、コミュニケーションの改善も必要とされていました。加えて、熟練技能者の減少が進む中で、限られた人員で大規模なプロジェクトを遂行するための効率的な手段が求められていました。
この課題に対し、鈴与建設株式会社は、建設プロセス全体を最適化するための新たなICTツールを導入しました。具体的には、過去のプロジェクトデータを迅速に検索し、類似の将来プロジェクトに活用できるような仕組みを構築しました。また、現場においては、ICTを活用した測量技術を導入することで、従来の測量作業を大幅に削減し、作業員の負担軽減を図りました。複雑な現場情報は、システムの画面を通じて視覚的に共有することで、関係者間のコミュニケーションの円滑化を目指しました。さらに、ICTやシミュレーション技術を積極的に活用することで、限られた人員でも効率的に作業を進められる体制を構築しました。
新たなICTツールの導入により、鈴与建設株式会社では顕著な成果が得られました。過去のプロジェクトデータの活用が促進され、類似プロジェクトにおける計画策定や意思決定の迅速化に貢献しています。現場においては、測量作業の削減により、作業員の身体的・精神的な負担が軽減され、より安全で効率的な作業環境が実現しました。複雑な現場情報も視覚的に共有できるようになったことで、現場と事務所間の連携が強化され、コミュニケーションロスが減少しました。また、新たな技術の活用により、人員不足という課題を克服し、大規模なプロジェクトも遂行可能となりました。具体的な効果として、あるプロジェクトでは約100〜150万円のコスト削減、人員数約10%減、工期約30%短縮という成果も出ています。内海様は、これらの技術が今後の建設業界において不可欠になると確信しています。
鈴与建設株式会社は、静岡県静岡市清水区に本社を構える総合建設会社です。1949年の創業以来、建築・土木・設備工事などの企画・設計・施工・管理を通じて、地域社会の発展に貢献してきました。 また、物流施設や商業施設、医療・福祉施設、住宅など幅広い分野に対応し、道路や上下水道、橋梁などのインフラ整備にも積極的に取り組んでいます。 近年では、3D測量やICT施工などの先進技術を導入し、品質向上と業務効率化を実現。鈴与グループの理念「共生(ともいき)」のもと、より良い暮らしと持続可能な社会の実現を目指しています。
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