図面作成不要、瞬時に盛土量を把握する。
島根県を拠点とする総合建設会社、今井産業株式会社が進める道路工事では、既設のボックスカルバート部の盛土作業が工程全体の進捗に大きな影響を及ぼすため、早急に盛土量を算出し、各施工会社間で運搬ルートの協議を行う必要がありました。しかし、現場での測量と専門技術者による図面作成が必要なため、その作業にかかる手間と時間が大きな負担となっていました。
既設のボックスカルバート部の盛土量は、「Smart Construction Simulation」の土配シミュレーション機能を活用することで、現場の進捗に合わせた形状や土量の変化を迅速に把握できるようになりました。その結果、今井産業株式会社では、従来都度必要だった図面作成の手間を省き、作業負担を約1/10に削減することができました。
まず、現場の完成形を示す3次元設計データと最新の3次元地形データを「Smart Construction Simulation」にアップロードします。これにより、システムが自動的に盛土エリアと切土エリアに工区分けを行います。次に、ボックスカルバートが含まれている盛土エリアに対し、盛土完了までに必要な土量を自動算出します。具体的には、盛土エリア上にマウスカーソルを配置すると、約90,000㎥の土が必要であるという計算結果が表示されました。
その後、ボックスカルバートが盛土されるまでの工程を進め、ボックスカルバートが盛土により見えなくなった段階で、再度マウスカーソルを盛土エリアにかざして土量を算出します。すると、約60,000万㎥が必要であると表示され、元の地形からボックスカルバートが盛土完了までには約30,000㎥の土が必要であることが一瞬で把握できました。
今井産業株式会社は、島根県を拠点に、土木・建築工事、不動産業、リサイクル事業を展開する総合建設会社です。地域社会への貢献を重視し、豊かな自然資源を活かして、持続可能な未来の実現を目指しています。工事技術や不動産開発、環境保護を通じて、地域と共に成長し続ける企業です。
島根県、日本
元請
道路工事
掘削 100,000㎥
盛土 90,000㎥
場外搬出 10,000㎥