「ICT建機って、i-Constructionをやるときに使う建設機械でしょ?」 そのように思っていませんか?確かにICT建機はi-Constructionに欠かせない機械です。ICT技術と3次元設計データを使って正確な施工を実現します。しかしそれだけではありません。例えば現場からはこんな声がないでしょうか?
建設現場では、過積載によって法的な罰則を受ける可能性があり、それが工事のストップや再調整といった大きな影響を引き起こすこともあります。実際、現場が止まってしまえば、工程の遅延やコストの増加に直結します。
そのため、過積載を未然に防ぐことは極めて重要です。単に注意喚起や感覚に頼るだけでは限界があり、客観的な数値による管理が求められています。そのため重量管理が求められる現場では、トラックスケールを用いるケースがありますが、多くの人と時間が必要でした(現状を現場経験者に確認 ※横山さんから聞いていただく)
現場によって「毎回計測する」「先頭車両のみ計測する」「一日一回計測する」など、トラックスケールやカンカンの使い方は異なります。これらの計測方法は計測精度が高く、法定計量(検査)にも対応していますが、次のようなデメリットもあります。
これに対して、ペイロード計測は積込みと同時に行えるため、次のような利点があります。
ただし、ペイロード計測は法定計量に対応していないため、役所による検査時や施工開始時など、最初の一回だけはトラックスケールやカンカンを使って積込み量を計測するケースが多いようです。
そこで注目されているのが、ダンプへの積載量をリアルタイムで測る仕組みです。
実はICT建機には、「ダンプへの積載量の計量する」という大きな機能が備わっています。このデータを使えば、あらゆる現場でICT建機の力をさらに引き出すことができるのです。
ICT建機は、積み込み作業中の油圧やアームの動き、傾きなどをセンサーで常に取得し、油圧ショベルであればバケットに入れた重量を自動で計量して、記録させることができます。そのため、「どれだけの重量を、どのダンプに積んだか?」といった、重さの記録がすべて数値としてデータに残るのです。このバケットへの積載量を計量する機能を「ペイロード」と呼びます。
※上の説明を一目で理解できるイラスト(施工履歴の説明イラストのテイストにする)
l ショベルが土をすくっている
l ショベルのバケットからキロ数が吹き出しで表示されている(1050kg)
l 横にダンプがいて、ダンプに積み込んだトータル重量が吹き出しで出ている(3000kg)
l ショベルは左側、ダンプは右側にいて、横から見たようなイラスト
※記事の中にソリューション名は極力書かない
では、積載量はどのように計量され、その結果が残るのでしょうか? 仕組みはとてもシンプルです。
① 積込時にバケット重量を自動で計量・記録
(以下画像の動画版に差し替えてほしいです。積みながら重量が見えて、ダンプに積み込んだトータル重量を可視化しているイメージ動画)
②
③ペイロード結果を確認
(積込みの履歴が表示されているもっとわかりやすい集計表。日付、ダンプ名、ショベル、重量の3点が見えれば良い)
Before:積み込む人によってばらつきが生じ、過積載・過少積載になることがありました。過積載による罰則や、過少積載による運搬量の低下を引き起こすこともあります。
After:ペイロード導入後は積載量を常に見える化。オペレーターによらず一定量で積み込めるようになるので、過積載、過少積載のリスクが減少します。
Before:積込み量を計測する場合、現場の出入口に設置された有人の重量計で、一台一台ストップして計測する必要がありました。これにより、車両の流れが滞り、運搬効率の低下を招いていました。
After:積込み時に自動で重量を記録。運搬中にわざわざ停車する必要はなくなり、現場内の車両がスムーズに流れるようになり、省人化と生産性の向上を同時に実現しています。
Before:積込み記録を手書きやExcelで管理する場合、報告書の作成に時間と労力がかかっていました。人が記載するため記入ミスも課題でした。
After:全ての積込み情報が自動で記録・保存されるため、人手による集計が不要になり、ミスのない正確な報告を即座に提出可能です。
「ICT建機って、i-Constructionをやるときだけの建設機械じゃないんだ!」「ペイロードを使えば、もっとICT建機を活用できるんだ!」そんな風に、ICT建機のさらなる価値に気づいた皆様。
「うちの現場でも使ってみたい」と思った時が始めどきです。
まずは、ペイロードを利用できる製品を選んでみませんか?以下のソリューションなら、すぐにペイロードの活用が始められます。
・ICT油圧ショベル
・3Dマシンガイダンス
・SC Fleet Lite